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第三者割当増資のお知らせ

株式会社aceRNA Technologies(本社:京都市左京区、代表取締役:須川 史啓)は、DCIパートナーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:成田 宏紀)、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:植田 浩輔)、三菱UFJキャピタル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小島 拓朗)、京都キャピタルパートナーズ株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役:竹中 伸一)がそれぞれ運用するファンドを引受先とした第三者割当増資等により、最大9.6億円の出資を受ける契約を結びました。

当社では、今回実施した資金調達により、生体内でより安定的かつ精緻な作用制御を可能とする”細胞標的mRNA医薬品“の開発に取り組み、安全性へのリスクにつながる非標的細胞への影響の低減の実現や、in vivo cell reprogrammingといった新しい治療アプローチの実現を目指していきます。

投資家コメント
DCIパートナーズ株式会社 代表取締役社長 成田宏紀 氏

本ラウンドのリード投資家として、弊社の大和日台バイオベンチャー2号ファンドから投資実行に至りました。aceRNA Technologies社のRNAスイッチを用いた発現制御技術は、mRNA医薬等の抱える課題解決を通じて、新しい治療選択肢を創出するポテンシャルを秘めていると考えております。今回の資金調達により、研究開発の更なる加速と、このイノベーティブなプログラムがグローバルレベルで発展していくことを大いに期待しています。弊社は、aceRNA Technologies社の成長を全力でサポートしてまいります。

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)  最高投資責任者/パートナー 大堀誠 氏

aceRNA Technologies社がその独自基盤技術「RNAスイッチ™︎」を活用して取り組む遺伝子治療薬並びに細胞医薬分野は、今後の医療を支える先端モダリティーであると同時に、更なる革新技術が待望されている領域でもあります。多様な疾患の治療に向けて最先端のプラットフォームと治療薬パイプラインを開発するaceRNA Technologies社を支えていくことを誇りに思います。

三菱UFJキャピタル株式会社 ライフサイエンス部 副部長 篠﨑幹彦 氏

新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴うワクチン開発の成功により、mRNA医薬品は一気に実用化のフェーズを迎えました。しかしながら、現在の技術ではmRNA医薬品の作用部位を厳密にコントロールする技術が未発達であるため、副作用等の懸念があり、治療目的としての実用化には至っていません。

aceRNA Technologiesの保有する技術は臓器ごとにmRNAの作用のON/OFFをコントロールすることで、上記のような懸念を払拭できる非常に価値の高い技術と評価しております。

今回の資金調達により同社技術が実用化に向けて大きな一歩を歩みだせるようになることを期待し、今回の追加出資の決定となりました。今後も引き続き同社の飛躍に向けて、研究開発および事業開発を中心に伴走してまいります。

京都キャピタルパートナーズ株式会社 ベンチャー投資部 係長 鈴村泰大 氏

コロナ禍を契機としてmRNAに注目が集まりましたが、当社の技術はmRNA医薬品など開発が加速する新たな創薬モダリティに応用が可能です。mRNA医薬品の基盤技術になりうるポテンシャルに魅力を感じ、今回ご出資させて頂きました。

独自技術のRNAスイッチを活用すれば、特定の細胞においてのみ、導入遺伝子の発現を制御することが可能です。これにより標的としない正常な細胞への安全性の懸念を軽減でき、ひいては治療法のない疾患に対する新薬の創出が期待できます。そのような社会的意義の高い取り組みを進める当社を、京都フィナンシャルグ ループとして支援してまいります。

代表取締役 須川史啓のコメント

今回、投資家の皆様に力強い後押しをいただけることに心より感謝しております。弊社ではコロナワクチン実用化の以前からRNAスイッチ(mRNA)の研究開発を進めておりました。その成果、そして、さらなる可能性が評価につながったと考えております。

現在、世界での活発な研究開発を通じて、新たな治療モダリティが開発され、また新たな治療標的や作用機序も見つかっています。しかし、どんなに有効性の高い治療法だとしても、安全性の懸念などのリスクが受容できる範囲でなければ、患者にとって意味のある治療法にはなりません。弊社は mRNA医薬の制御を通じて、本課題の解決を目指すととも、それによる新しい治療アプローチの実現を目指していきます。

aceRNA Technologies社(アセルナ テクノロジーズ)について

株式会社aceRNA Technologiesは、齊藤博英教授(京都大学iPS細胞研究所・教授、東京大学定量生命科学研究所・教授)による合成生命システム研究で生まれたRNAデザイン技術を基に、2018年4月に設立されたバイオベンチャーです。独自技術であるRNAスイッチなどを活用し、細胞種や細胞状態に応じた制御ができる細胞標的mRNA医薬品の実現に取り組んでいます。

RNAスイッチは、メッセンジャーRNA(mRNA)配列に組み込まれ、細胞内のマイクロRNA(miRNA)の活性状況に応じてmRNAの働きを制御します。また、弊社は、ヒトで約2,600種類あるmiRNAの中から、対象とする細胞や状態に特徴的なmiRNAを獲得するスクリーニング技術を独自開発しています。これらの技術を組み合わせることにより、これまで以上に精緻な作用制御を可能とするmRNA遺伝子治療の実現を目指しています。

お問い合わせ先

株式会社 aceRNA Technologies 経営管理部
E-mail:info@acernatec.com